思いを馳せる (社長通心vol.3)

忘年会や新年会のシーズンになりましたね。

まだ、外出を控えている方もいるかもしれませんが・・・

皆さんもそうかと思うのですが、利用したお店を自然と評価しますよね。

「すごくよかったよね」「まあまあかな」「お料理はよかったけど・・・」

先日、社会人になって初めて勤めた職場に顔を出してきました。18年ぶりに見る施設は床や天井も変わらず懐かしくなりました。

その当時施設の向かいにあった「竹一」という定食屋がすでに建物もなく病院の駐車場になっていました。

赤い文字で「めし」という看板。亭主は頑固親父で鬼の形相。

店のメニュー表は黒板にチョークで書いた、焼肉定食とかもつ煮定食とか。6種類くらい。

その一番下に「タンメン屋ではありません。」と書いてあります。

でも、カウンターに座っているお客さんの7割はタンメン食べています。なんとメニュー表に「タンメン」はないんです!

初めて入った人は美味しそうに食べている麺を頼みたいのに何かわからないから「ラーメンください」って言うんですよ。

「あー言っちゃった・・・」亭主の顔見れない。。

どんぶりは常にお湯で浸してあたためられていた

「ラーメン食べたきゃ、この先にいくらでもあっからそっち行ってくれ!」と怒る始末。

それでも、この店のタンメンは美味しかったんです!定食もかまどで炊いたご飯が美味しかった。

早めにお店に入らないと食べられなかったくらい混んでました。

私はこの店の「タンメン」と「焼肉定食」が食べたかったんです。

接客や雰囲気を求めて入ったなら評価は最悪でしょう。

ここの亭主は、「めし」を売っていたんでしょうね。すごく不器用でシンプルに。

私たちも今目の前にいるお客さんは何を求めて「ポエム」「はなひろ」を選んでくれているんだろう。。

美味しそうにガツガツご飯を食べる若い私へ鬼の顔をクシャクシャさせておこげの美味しいご飯を大きなシャモジでおかわり追加してくれた亭主とあの味が今でも忘れられません。

幻の味「竹一」のタンメン