代表挨拶 Greeting

株式会社 はなひろ
代表取締役

塙 啓之

Hiroyuki Hanawa

メンバーの能力を高め、想いを共有し、
介護業界で日本一の組織を目指す

いつのころからか介護の仕事は、きつい、給料が安い、汚いといったネガティブな言葉で表現されることが多くなりました。たしかに介護は楽な仕事ではありません。別の業界と比べて給料は安い。排泄介助なども仕事です。
でも、人と人とのふれあいがあり、目の前の人が元気になっていく姿を見ることができ、「ありがとう」と直接言ってもらえる、魅力的な部分もたくさんあります。
介護へのマイナスイメージを払拭したい。そのためにはまず、自分の会社のメンバーが介護の仕事にもっと魅力を感じられるようにする必要がある、と思っています。

メンバーの可能性を信じて
たくさんの経験の場を提供する

メンバー1人ひとりの能力をもっと引き出したいし、広げたい。そのためにもメンバーには、いろいろなことを経験してもらいたい。その機会をつくることが、社長としての私の仕事・役割だと思っています。

その人の能力がどこで発揮されるかはわかりません。SNSでの広報活動を担当したことで、日常の介護業務に自信をもって向き合えるようになったメンバーもいます。だから「介護に関係があるの?」と思われるようなことも、いっぱい経験してもらっています。

メンバーには視野を狭くしてもらいたくありません。介護の仕事をしていると、介護保険事業をやることが唯一の手段と思いがちです。でもそうではありません。たとえば、業務提携で運営しているリライフ郡山や、郡山の「介護に関するポータルサイト福ひろば」は、介護保険とは関係ない「介護の活動」です。

介護の目的は何か。それは、目の前の人に元気になってもらい、老後や最期までの時間を豊かに過ごしてもらうことだと思います。メンバーが、その目的のために自分たちの能力を高められるようフィールドをつくるのが私の仕事です。できる限りいろいろな経験の場を提供することが、メンバーの能力の幅を広げると信じています。

ここ数年のキーワードは「枠を取っ払え」です。
「自分はここまで」と線引きするのではなく、どんどんと枠からはみ出してもらいたい。それしかないというところで働いてもらっては、メンバーの可能性を引き出せないと思っています。

日本一が集まるチームを目指して
ブレない姿を見せ続けて想いを伝える

地域と共に育ち、貢献する。
情熱を持ってこの仕事を愛し、
関わる人全てに感謝と感動を

これが会社の経営理念、いわば「背骨」です。
朝礼では毎日、この経営理念を唱和しています。メンバーのなかの共通認識(ワード)というか、向かうべき場所への道標にしてほしいと思っているからです。私自身、経営の判断に迷ったときにはそこに立ち返るようにしています。

メンバーはそれぞれ、違う価値観をもっています。完全に一致することはおそらくありません。だから経営理念など、同じ言葉、同じ文章を読むことで、みんなの想いが互いに歩み寄っていけばと思っています。

経営者の想いを伝えるためには、トップとして諦めずに続ける姿勢を見せることが大切だと考えています。すぐに伝わらないことでも、自分が取り組む姿を見せ続けることで、いつかわかってもらえると信じています。

たとえば、毎週水曜日には朝早く出社し大掃除をしています。メンバーは最初、「毎日掃除をしているのに、なぜ特別に早く来て掃除しなければいけないの?」と思ったかもしれません。でも大掃除を続けていると、普段は気にかけていないところの汚れに気づくと思います。そこから、周りに気配りすること、視野を広げることの大切さを感じてもらえればと思っています。

車の掃除もそうです。朝、利用者さんを最初にお迎えするのは建物ではなく、車です。車はデイサービスの入口、玄関だから、掃除は大切です。掃除を続けることが、利用者さんに「車が綺麗だねって」言われたり、なんだか清々しいと感じてもらえることにつながっていることに気づいてほしい。実際、車を綺麗にしていたらお客さんが増えたという経験もしました。

なぜやるのかがすぐにわからないことでも、周りを巻き込みながら続けていくことでいいかたちになれば、「社長のやっていることには意味がある」と感じてくれると思っています。

「介護の時間は楽しく過ごしてもらう」が原点。
そのために自分が何を提供できるか全力で考える

介護はエンターテインメント。人を喜ばせたり楽しませたり、楽しさを追求する仕事だと思います。

「もっと早くここに来ればよかった。もっと早くあなたに会えればよかった」と言ってもらえることがあります。たしか利用者さんと出会うのは遅すぎますよね。80歳を過ぎている人も少なくありません。残された人生は、あまり長くないと思います。

残り少ない時間、その方にとって人生の集大成となる時間は、私たちの関わり次第で大きく変わります。だから介護職は、利用者さんの前でエンターテイナーにならなければと思います。

私自身、現場に出ていたとき、どうやって利用者さんに楽しんでもらえるかばかり考えていました。たとえば、入浴介助や排泄介助は、利用者さんにとって気恥ずかしいものです。だから介助中は、どうしたら利用者さんの意識が紛れるか、楽しんでもらえるかを考えて、トークしていました。

介護費用を1割負担で考えるとわかりづらいかもしれませんが、実費で考えると、デイサービスの利用料は、1日7000円から1万3000円くらいです。ディズニーランドと同じくらいで、決して安くはないですよね。夢の国と同じとまでは言いませんが、楽しみを提供する責任があると思います。

「介護を受けている間は、楽しんでもらいたい」
それが自分にとって原点なのかもしれません。