カスハラ対策義務化|郡山市の介護現場が備えること

「デイサービスの利用者やご家族から、大きな声で怒鳴られたことはありませんか」。介護の現場で働く人なら、心当たりのある場面かもしれません。2026年10月、介護を含むすべての業種で、こうした「カスタマーハラスメント」への対策が事業者の義務になります。今回は、この制度改正が私たちの暮らしや介護現場にどう関わってくるのか、わかりやすくお伝えします。

カスタマーハラスメントとは何か、なぜ今義務化されるのか

カスタマーハラスメント(カスハラ)とは、利用者やご家族など「顧客」の立場にある人から、著しい暴言や過大な要求を受け、働く人の職場環境が損なわれることを指します。2025年6月、労働施策総合推進法(働く人を守るための国の基本ルールを定めた法律)が改正され、2026年10月1日からは、業種を問わずすべての事業主に、カスハラを防ぐための対策が義務付けられます。介護分野では、労働法上の対応に加えて、介護報酬や運営基準(サービスの質を保つための国の決まり)の面でも、運営規程や重要事項説明書の見直しが求められる見通しです。東京都では一足先に、令和7年4月からカスタマー・ハラスメント防止条例の運用も始まっています。

事業者に求められる主な対応

  • 相談を受け付ける窓口の設置
  • 具体的な対応手順をまとめたマニュアルの作成
  • 運営規程や重要事項説明書への明記
  • 職員向けの研修の実施

なぜ介護現場でとくに大切なテーマなのか

介護の仕事は、入浴や食事など体に触れる場面が多く、ご利用者やご家族との距離がとても近い仕事です。だからこそ信頼関係が深まりやすい一方で、ご本人の体調や認知機能の変化、ご家族の不安や疲れが、時に強い言葉となって職員に向かうこともあります。全国的に介護人材の不足が深刻ななか、心ない言葉や理不尽な要求が続けば、志を持って働き始めたスタッフが現場を去る一因にもなりかねません。私たちは、武士道に通じる「礼」の心、つまりご利用者への敬意と、そこで働くスタッフへの敬意は、本来どちらも欠かせないものだと考えています。

私たちが大切にしている考え方

私たちの経営理念は「地域と共に育ち、貢献する。情熱を持ってこの仕事を愛し、関わる人全てに感謝と感動を」です。この「感謝」は、ご利用者やご家族から職員へ、職員からご利用者やご家族へ、双方向に向かうものだと私たちは考えています。二宮尊徳の説いた一円融合、つまり関わる人みんなの利益が巡り巡って重なり合うという考え方も、私たちが大切にしている軸のひとつです。挨拶・感謝・時間・素直さ・向上心という「当たり前」を、まず私たちスタッフ自身が大切にすること。そして「介護はエンターテインメント」という原点、ご利用者に楽しんでもらうことを大切にしながらも、スタッフが安心して働ける環境を守ること。この両輪を、今回の制度改正も追い風にしながら、少しずつ形にしていきたいと考えています。ICT(情報通信技術)やAIも、記録や事務の負担を軽くする道具として活用しながら、スタッフが人と向き合う時間を大切にできる現場づくりを進めていきます。

まとめ

2026年10月のカスハラ対策義務化は、介護に関わるすべての人にとって他人事ではありません。ご家族の立場でも「何を伝えれば現場が助かるか」を少し考えてみていただけたら嬉しいです。皆さんの周りの介護現場では、どんな工夫がされているでしょうか。

はなひろからお伝えしたいこと

私たちは郡山市・矢祭町で通所介護(デイサービス)を中心に、リハビリ専門デイサービスや自費訪問リハビリ「re:Life Koriyama」、介護福祉情報ポータル「福ひろば」を運営しています。一隅を照らす思いで、日々の現場を大切にしています。ご相談はホームページよりお気軽にどうぞ。

なお、採用情報は弊社ブログの月曜・日曜の記事もご覧ください。

この記事の監修
監修者 塙啓之

塙 啓之はなわ ひろゆき
株式会社はなひろ 代表取締役

介護業界で25年以上、現場・介護施設の管理者・ケアマネジャー(介護支援専門員)を経験。2013年に株式会社はなひろを設立し、福島県須賀川市・郡山市・矢祭町でデイサービスなどの介護事業所を運営しています。一般社団法人 全国介護事業者連盟 福島県支部 副支部長。

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