「ニュースで介護の賃上げと聞くけれど、うちの親のデイサービスには関係あるの?」
「利用料が上がるのでは、と少し心配です」
そんな疑問を持つご家族は、少なくないと思います。2026年度、国は介護報酬(介護サービスの公定価格)を、通常の3年ごとの改定を待たずに見直しました。中心は介護職員の処遇改善です。
この記事では、難しい制度の話を、郡山市で介護サービスを使うご家族の目線に置き換えてお伝えします。私たちはデイサービスの現場にいる事業所として、わかる範囲で正直にまとめました。
2026年度の介護報酬見直し、何が決まったの?
報道や専門媒体によると、流れは次のとおりです。
- 2025年12月:政府が介護報酬の改定率を全体で2.03%の引き上げとする方針を決定。うち約1.95%を処遇改善に、約0.09%を食費への対応に充てるとされています。
- 2026年1月:社会保障審議会(国の審議機関)が答申。「介護職員等処遇改善加算」(職員の賃金改善に充てるための上乗せ報酬)の拡充などが示されました。
- 2026年6月:施行。
つまり今回の見直しは、「介護の現場で働く人の賃金を、ほかの職種と遜色のない水準に近づける」ことが大きな狙いです。
「処遇改善加算」ってなんですか?
事業所が一定の条件を満たすと、介護報酬に上乗せして受け取れる仕組みです。受け取ったお金は、職員の賃金改善に使うことが前提になっています。
正式な加算率や算定の条件は、厚生労働省の資料や告示で細かく決まっています。ここでは詳細に踏み込まず、「現場で働く人のための仕組み」とだけ押さえておけば十分です。
ご家族の利用料には、どう関わるの?
介護報酬の一部である加算は、利用者さんの自己負担(1〜3割)にも関わる場合があります。「賃上げの話が、そのまま家計の話にもつながりうる」というのが正直なところです。
気になる方は、次の点を確認してみてください。
- 利用料の明細に、加算の項目が載っているか
- いつの利用分から金額が変わったか
- 負担割合(1〜3割)は何割か
わからない点は、遠慮なく事業所に聞いてください。私たちも、数字の意味をきちんと説明するのは大切な仕事だと考えています。
賃上げは、サービスの質にどうつながる?
介護の仕事は、人と人との関わりそのものです。職員が長く働ける環境は、ご利用者の「いつもの顔ぶれ」「いつもの声かけ」につながります。
郡山市台新(開成地区)のリハビリ専門デイでも、郡山市賀庄の少人数のデイでも、ご利用者が安心できる理由はたいてい「顔なじみの職員がいること」です。体の状態の小さな変化に気づけるのも、ご本人をよく知る人だからこそです。
私たちは「介護はエンターテインメント」だと考えています。ご利用者に楽しんでもらうには、職員に余裕と誇りがなければ始まりません。賃金は、その土台のひとつです。ただし、お金だけで現場が良くなるわけではありません。挨拶、感謝、時間を守ること、素直に学ぶこと。「当たり前を当たり前に」続ける力も、同じくらい大切にしています。
これから何が議論される?
2026年8月の社会保障審議会・介護給付費分科会では、2027年度の次期改定に向けて、さらなる処遇改善の考え方が議題になったと伝えられています。国は、保険料や利用者負担が増えることにも配慮しながら検討する、という姿勢のようです。
賃上げと負担のバランスは、これからも議論が続きそうです。ニュースの数字だけで不安にならず、「自分の家のサービスでは何がどう変わるのか」を、一つずつ確認していくのがおすすめです。
まとめ
- 2026年度は、介護職員の処遇改善を中心に、介護報酬が見直されました。
- 加算は職員の賃金改善のための仕組みで、利用料に関わる場合があります。
- 気になるときは、明細を見て、事業所に直接聞いてみてください。
あなたのご家族が使っているサービスの明細、最近ゆっくりご覧になりましたか? 読み解くのが難しいときは、一緒に確認しましょう。
はなひろからお伝えしたいこと
私たちの経営理念は「地域と共に育ち、貢献する。情熱を持ってこの仕事を愛し、関わる人全てに感謝と感動を」です。制度が変わっても、ご利用者とご家族に誠実でありたい。その思いは変わりません。ご質問は、お近くの事業所(郡山市台新・賀庄ほか)へお気軽にどうぞ。
採用情報は、弊社ブログの月曜・日曜の記事をご覧ください。
出典・参考:介護報酬の期中改定に関する専門媒体の解説/社会保障審議会・介護給付費分科会(厚生労働省)の公表内容。正式な加算率・算定条件は厚生労働省の告示・通知でご確認ください。
介護業界で25年以上、現場・介護施設の管理者・ケアマネジャー(介護支援専門員)を経験。2013年に株式会社はなひろを設立し、福島県須賀川市・郡山市・矢祭町でデイサービスなどの介護事業所を運営しています。一般社団法人 全国介護事業者連盟 福島県支部 副支部長。
